開館15周年のご挨拶 産業技術記念館副理事長 豊田章一郎
2009年6月11日 00:00
トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館は、本日6月11日に開館15周年を迎えました。1994年6月11日、豊田喜一郎生誕100周年に開館いたして以来、おかげさまで、これまでに250万人を超える非常に多くのお客様にご来館いただきました。館を代表しまして、みなさまに心より感謝申し上げます。
当館の設立趣旨は、「研究と創造の精神」と「モノづくり」の大切さを次の世代を担う若い人びとをはじめ、広く社会にお伝えすることであります。トヨタグループ発祥の地であるここ名古屋市栄生において歴史的産業遺産の建物を活用して、「繊維機械」と「自動車」に関する産業と技術の変遷を、多くの展示物を用いてご紹介しております。
さて、現在世の中は、100年に一度という歴史的な大不況の嵐が吹き荒れています。この難局を乗り越えるべく、われわれトヨタグループもひとりひとりが、必死で立ち向かっているところです。このような状況の中でも、われわれは常に1つの信念を持ち続けています。それは、「モノづくり」の技術こそが、これまでの日本を築き上げてきた礎であり、これは今後も変わることはない、ということです。
発明王豊田佐吉は、苦労に苦労を重ね、豊田式木製人力織機を、環状織機を、そして無停止杼換式豊田自動織機を発明しました。当館にお越しいただければ、それらの織機開発における苦心のあとを窺い知ることができます。その佐吉のモノづくりにかける情熱はトヨタグループ各社に受け継がれ、そして日本のすべてのモノづくりに携わる人びとの中にも潜在していると考えます。
モノづくりの原点はヒトづくりにあります。日本が再び元気を取り戻すためには、独創性を持ち、自ら考える人材を育てる必要があります。この産業技術記念館がそのためのお役に立つことができるよう、なお一層の努力を重ねて参りますので、引き続きましてみなさまのご支援、ご指導の程よろしくお願い申し上げます。