6月21日(日)に、「はかせとあそぼ!スーパースライム誕生!」を開催しました。

講師は、名古屋大学 グリーンモビリティ連携研究センターで、マテリアル理工学を専攻し高分子材料などを研究されている、上野智永先生です。
※名古屋大学 グリーンモビリティ連携研究センター
名古屋大学の博士が連携(協力)して、新しいエコなモビリティ:移動体(自動車や飛行機、自転車、セグウェイなど)の研究をする研究グループ

今回は、様々なスライムを使って実験を行い、はかせと一緒に不思議なスライムの秘密を解き明かします。

【風船スライムを作ろう!】
スライムといえば、ぷよぷよしたゼリーのようなもの。玩具としても広く発売されています。作るのも、とっても簡単♪ 早速、自分たちで作ってみます。
洗濯糊、ホウ砂、水を混ぜ、容器に入れてよく振ります。


15スライム① 15スライム②
15スライム③ 15スライム④

しばらくすると、あら不思議!ゲル状になります。何とも言えない感触に、子どもたちも興奮気味です。

「このスライムで、風船が作れるよ!」

スライムをシートの上にのせ、薄く引き伸ばしギョウザの皮を半分に折った形にします。ストローを中に入れ、ゆっくりと息を吹き込むと・・・、なんと!風船のように膨らみ始めました!


15スライム⑤ 15スライム⑥
15スライム⑦ 15スライム⑧

スライムの中には紐があり、紐が所々つながり網目のようなネットワークを作っています。洗濯糊が紐、ホウ砂が紐を結んでくれるもの、水を加えるとつながり、ぐにょぐにょしたスライムになります。
スライムの伸ばし方、息の吹き込み方も慣れるほど、どんどん大きな風船を作れるようになりました。

そして、こんなに膨らんだスライムですが、塩をかけるとナメクジのように縮んで固まってしまいました。
スライムの中の水分が外に出ていくことで、見た目も触感も別物になってしまうことに、ビックリしましたね。


15スライム⑨ 15スライム⑩
15スライム⑩-115スライム⑩-2

【硬いの?柔らかいの?不思議なスライムを体験しよう】
片栗粉に水を加えてよく練ります。ドロドロになったものを、手のひらにのせギュっと握ると、硬く締まったものになりました。力を抜くと・・・不思議!再びドロドロの柔らかい状態に。

「これは“ダイラタンシー”という性質で、ドロドロの中には片栗粉の粒がたくさんあり、圧力を受けると粒子間の隙間が狭くなって、液体から固体になるのです」


15スライム⑪ 15スライム⑫

【温度を感じる不思議なスライムを見てみよう!】
透明の容器にいくつかの溶液を加え、また別のスライムを完成させます。容器を水に浸けている時は透明で柔らかかったスライムが、お湯に浸けると白く硬く、大きさも小さくなりました。
温度を感じる分子のセンサーがスライムの紐の内に組み込んであり、32度を境に状態が変わる仕組みです。子どもたちは何度も状態を変化させ、熱心に観察していました。


15スライム⑬ 15スライム⑭

【不思議な反応をするスライムを見てみよう】
硫酸などいろいろな溶液を混ぜたスライムをスターラー(攪拌器)で混ぜ続けると、青→赤、赤→青と交互に色が変わり続けます。色が変わるたび、子供達から「えっ!なぜ?」と不思議そうな声があがりました。
一定のリズムを刻んで溶液の色が変わる、リズム反応スライムです。


15スライム⑮ 15スライム⑯
15スライム⑰ 15スライム⑱

最後に、温度センサーとリズム反応の仕組みを組み合わせた【歩くスライム】や、【生き物のようなスライム】を映像で鑑賞しました。まるで心臓のように動くスライムもあり、子どもたちは驚きの連続です。
化学の不思議、奥深さにふれたプログラムでした!


15スライム⑲ 15スライム⑳