7月4日(土)に「かんばつ材でモノづくりをしよう」を開催しました。

講師は、中部大学の学生の皆さんです。

今回は、豊田市足助町から取れた間伐材を使って木製品をつくります。

はじめに、間伐材についてのお話がありました。
植林された木が育ち、森林が混み合ってくると木はそれ以上大きくなりません。そこで曲がったり弱っている木を切り、森林を広くし日光が届くようにすると残った木はまっすぐ大きく育つことができます。また土に草が生えやすくなり、土の土台がしっかりするので、土砂災害の予防などになります。他の樹木の生長を助けるために伐採される樹木のことを、間伐材といいます。
「間伐材は、割り箸やガードレールなど様々な用途に利用されているんですよ。」


0704間伐材全景 0704間伐材学生

ではさっそく製作開始!「矢作(やはぎ)のせせらぎ」、サイコロパズル、クロスパズルから2種類、好きなものを選び 、必要な材料や道具を確認します。

【矢作のせせらぎ】
八角形の基板に短冊状に切った8枚の木板を貼り付け、木の玉を入れて転がすと、とても澄んだ音色が聞こえる楽器です。
まずはじめに、8枚の短冊をつくります。定規で正確に寸法をはかり木板に鉛筆で線を引き、ノコギリで切ります。ノコギリ初体験!の子ども達も多く、皆、なかなか真っ直ぐ切ることができません。
「木板にノコギリの刃を入れたら、水平に往復させましょう。」
アドバイスを守ってトライ!だんだん慣れてきて、上手に切ることができました。


0704間伐材シロフォン1 0704間伐材シロフォンカット

紙やすりで短冊の角を滑らかにします。基板の側面に接着剤、硬化剤を塗り短冊を貼ります。1分間、基板と短冊をしっかり押さえます。
「短冊の長さを間違えないよう、気を付けて貼りましょう!」
8枚の短冊を貼り終えたら完成!さっそく木の玉を入れて転がしてみました。コロコロ、コロンコロン、カラコロ~♪短冊が長くなるにつれ、だんだん音が高くなっていきます。豊田市を流れる矢作川のせせらぎのような涼しげな音色が会場に広がりました。

0704間伐材0704間伐材貼る

0704シロフォン転がす0704シロフォン

【サイコロパズル】
サイコロの形(立方体)をした木材を組合わせて、オリジナルのパズルをつくります。
サイコロ木片27個を組み立て、立方体にします。設計図を参考に、立方体からつくりたいピースを考えながら木片を取り出します。

0704サイコロ70704サイコロ1

L字型や凸型など7種類のピースの形が決まりました。木片がずれないよう慎重に接着剤で接合します。ここでは接着剤をうすく塗ることに注意します。

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すべてのピースをつくることができたら、完成です。さっそく立方体にもどしてみましょう!
「簡単にはずせたのに、組み立てるのは難しいよ~」
子ども達は何度でも試行錯誤を繰り返します。時間がかかりましたが、ようやく立方体にもどすことができました。遊びながら3D感覚も身に付くパズルですね。

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 【クロスパズル】
十字に組み合わされた木材がどのようにして組み合わされ、それをどのようにしたらはずずことができるかを考えながらつくるパズルです。
細い丸棒をノコギリで切断します。短い角材の中に丸棒を入れてから、長い角材と短い角材を接着剤で接着します。次に長い角材の真ん中の位置に卓上ボール盤を使って穴をあけます。

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丸棒を通りやすくするため、リーマを使って穴の入口を広げます。2つの木のブロックをつなげたら、完成です!なるほど、ブロックをはずすにはブロック内の丸棒の位置をうまく移動させることがポイントなんですね。実際につくってみて仕組みがよくわかりましたね。
最後に皆、笑顔で記念撮影です!
「間伐材は成長途中で切られる木材ですが、木材独特のかおりや色、強さもほとんど普通の木材と変わりません。身近なものを間伐材でつくることで、間伐材の良さに慣れ、触れ、親しんで下さいね。」

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