3月6日(日)に、「科学のびっくり箱!なぜなにレクチャー 電力回生自動車」を開催しました。

講師は、トヨタ技術会の皆さんです。 

※トヨタ技術会
トヨタ自動車に勤務する社員が任意で加入する団体で、社内のエンジニアを中心に組織されています。会員の技術・技能の向上および親睦を図り、さまざまな事業の技術分野の発展への寄与と地域社会への貢献を目的としています。

今日は、モーターの動力で走り、回生エネルギーで豆電球が点灯する、電力回生自動車「ピカッとブレーキ号」を作ります。 

まずはじめに、電磁石やモーター、発電機の仕組みについて話を聞きます。モーターと発電機が同時に作用して車輪を回し合う実験や、パソコンのハードディスク等、身近で使われている製品を見学します。エナメル線モーターや電磁石モーターなどいろいろな種類のモーターに触れ、電力回生の仕組みを学んだら製作開始!

配られた部品がすべて揃っているか確認してから、まずは車体にタイヤとバンパーをつけます。部品をニッパーで切り出す際は、バリが出ないように気をつけます。
「ニッパーは部品にぴったりくっつけて使うとバリが出にくいね」

次にモーター、乾電池ボックス、スイッチ、豆電球スタンドの順に組み立てていきます。細かい部品が多く、工程がよくわからない時は先生に質問しながら、コツコツ組み立てていきます。

組み立てが終わったら、配線を行います。つなぎ方を間違えないよう、配線図を見ながら慎重に作業します。
「長い配線がごちゃごちゃしていて、よくわからなくなってきちゃった」
「鉛筆に巻きつけてバネ状にして配線を整理しよう。見やすくなったし、絡まないよ!」

すべての部品を取り付けたら、動作確認を行います。前側のタイヤに輪ゴムをはめ、車体カバーを取り付けて、最後に「TOYOTA」シールを貼り付けたら、完成です!

さっそく、緩やかな上り坂と急な下り坂でできたコースを走らせました。坂を上る時はスイッチを押して、電池でモーターを回し走行させ、坂道を下る時はスイッチを離します。
「電池とつながっていないのに、豆電球が光ったよ!」
下り坂を惰性で走っている状態で、タイヤがモーターを回して発電し、回生エネルギーで豆電球が点灯します。
「モーターを動力としてだけでなく、発電機としても使うんだね!」

最後にハイブリッドカーなど、電力回生の仕組みが使われているクルマの紹介がありました。エネルギーをより効率よく回生する技術は燃費向上に大きく関わっています。皆さんも、将来新しい技術の開発に関わってみてはいかがでしょうか。