5月13日(土)に、「モノの命を最後まで大切に♪裂き織り体験」を開催しました。講師は、彫刻などの造形作家で、ご自宅のcorgicorgi works+art、小村幟(のぼり)店ではお店などに飾る幟(のぼり)を制作している堀さんです。
今回は思い出の古着を裂いて糸にして織り、もう一度布に仕上げます。

裂き織り①裂き織り②
初めに先生から裂き織りの歴史や技法などを学びました。
「木綿が貴重だった寒い地方で盛んに作られたんだね」「江戸時代から続く技法なんだ・・・すごいね!」
次に持参した思い出の古着を使って糸の準備です。古着の裾、脇より上の部分(袖・肩)を切り取り、残った身頃の部分に2㎝間隔で切り込みを入れます。

裂き織り③裂き織り⑭
「脇からハサミを入れて・・・端は切らずに残すんだね」「布をピンと張るとまっすぐに切れるよ!」

裂き織り⑩裂き織り④
切らずに残した端の部分が布の真ん中になるよう位置をずらします。一番下の切り込みにハサミを入れ、一つ斜め上の切り込みに向かって切ります。これを一番上の切り込みまで繰り返すと・・・
「面白い!1本の長い紐ができたよ」「すごく伸びる~端は丸まって糸みたいになったよ♪」

裂き織り⑤裂き織り⑥
いよいよ「裂き織り」に挑戦!ボートに毛糸のたて糸を巻きつけ、コースター位の大きさを目安にたて糸の上下をマスキングテープで止めます。古着でつくった糸を腕の長さ位に切りよこ糸にし、たて糸に1本おきに通していきます。
「上、下のリズムでよこ糸をたて糸にくぐらすんだね☆」
裂き織り⑧裂き織り⑦
2段目は、1段目とは上下が逆になるように通します。
「たて糸とよこ糸が交差して布が織れるんだ!」
よこ糸がなくなったら、次のよこ糸を被せるように続けて織っていきます。

裂き織り⑨裂き織り⑬
マスキングテープまで織れたら、たて糸をボード裏の中央で切り2本ずつ根元で結び、房を作ったら完成!
「着れなくなった服が生まれ変わったよ☆」「家にある古着でもっと大きな作品を作りたいな♪」
最後に、豊田佐吉が開発した動力織機が現役で活躍している工房がビデオで紹介されました。
「ビックリ!すごく大きな音だね」「さすが機械は手織りと違って便利!早く織れる!」

裂き織り⑪裂き織り⑫
当館繊維機械館では、紡ぐ・織る初期の道具から機械、さらに現代のメカトロ装置の繊維機械まで約100台を一堂に展示し、技術の進歩の様子がよくわかります。ぜひ見学してくださいね☆