5月27日(日)に、「モノの命を最後まで大切に♪裂き織り体験」を開催しました。
講師は、彫刻などの造形作家で、ご自宅のcorgicorgi works+art、小村屋幟(のぼり)店ではお店などに飾る幟(のぼり)を制作している堀さんです。

今回は、思い出の古着を裂いて糸にして織り、もう一度布に仕上げます。

裂き織り① 裂き織り②
はじめに、裂き織りの歴史や技法などを学びました。
「木綿が貴重だった寒い地方で盛んに作られたんだ。大切にしていたんだね」「江戸時代から続く技法なんだ・・・すごいね!」
次に、持参した思い出の古着を使って糸の準備です。古着の固い部分を切り取り、残った身頃にハサミで切り込みを入れ引っぱります。
「裂けた~♪タテ、ヨコ、裂きやすい方向があるね☆」

裂き織り③ CIMG0998
端を切らずに残し、2㎝位間をあけて反対側から切り込みを入れ裂きます。これを繰り返すと・・・
「面白い!1本の長い紐ができたよ」「引っぱるとすごく伸びる~端は丸まって糸みたいになったよ♪」
コツコツ作業を進め十分な長さの糸を作ることができたら、いよいよ裂き織りに挑戦!

裂き織り⑤ CIMG1006
まず、『織』の漢字は、より糸・はた織り機・枝のある木に支柱を添えた象形文字から糸をたがい違いに組むこと、すなわち『おる』を意味して成り立ったと教わりました。
続いて、堀さんの手本をしっかり観察。作業の流れを覚えたら、ボードに毛糸のたて糸を巻きつけ、たて糸の上下に画用紙を差し込みテープで止めます。糸を腕の長さ位に切りよこ糸にし、たて糸に1本おきに通していきます。
「上、下のリズムでよこ糸をたて糸にくぐらすんだね☆」
2段目は、1段目とは上下が逆になるように通します。
「たて糸とよこ糸が交差して布が織れるんだ!」

裂き織り⑦ 裂き織り⑧
よこ糸がなくなったら、次のよこ糸を被せるように続けて織っていきます。
「だんだん上手に織れるようになった。楽しい~」
必要な長さまで織れたら、たて糸をボード裏の中央で切り2本ずつ根元で結び、房を作ったら完成!
「頑張って家族みんなの分のコースターを作ったよ」「家にある古着でいろいろな作品を作りたいな♪」
最後に、豊田佐吉の開発した動力織機が現役で活躍している工房がビデオで紹介されました。
「すごく大きな音!」「さすが!機械は便利で早いね☆」

裂き織り⑨ 裂き織り⑩
当館の繊維機械館では、紡ぐ・織るにまつわる初期の道具から機械化されるまで、さらに現代の繊維機械など約100台を一堂に展示しています。技術の進歩がよくわかりますので、ぜひ見学してくださいね☆