6月22日(土)に、「カン!カン!とん!とん!アルミのMY★スプーンをつくろう」を開催しました。
講師は、自動車などの金属部品の加工をしている株式会社加藤数物の加藤さんです。数物という名前は元々数学や物理の教材、黒板で使う大きなコンパスなどを製作していたことからきています。

今回は、金属を叩きながら成形する鍛金(たんきん)という技法でアルミのスプーン作りに挑戦!

アルミスプーン①アルミスプーン②
まずは、金属の比重実験!紙コップ、麻ひも、クリップ、定規で作った天秤ばかりを使って、3種類のスプーンの重さを1円玉で量りそれぞれの金属の名称を予想します。
「1円は1枚1gだから28gか・・・なんだろう?」「こっちは軽いね。8g!アルミかな?」
正解を教えてもらい、見かけは同じでも金属によって重さが違うことがよくわかりました。

アルミスプーン③アルミスプーン④’
次は、熱伝導の実験!ステンレスとアルミのスプーンの上に氷をのせて溶ける速さを比べます。
「アルミのスプーンの方がどんどん溶けてきたよ☆結露もすごい!」「ステンレスより手の体温が伝わりやすいんだね」

アルミスプーン⑤アルミスプーン⑥
いよいよスプーン製作!スプーン形状に加工したアルミ板をたたき台(切り株)のくぼみに置き、木づちの平らな面でトントンと叩きます。
「くぼみに沿って少しずつ・・・」「だんだんスプーンぽくなってきた!」「でもきれいな形にするのは難しい・・・もっとなめらかな曲線を出したいな」
自分の求める形になるまで叩く強さや向きを何度も調整します。

アルミスプーン⑧アルミスプーン⑧’
次は、柄(え)の部分!たたき台の平らな部分でまっすぐになるように叩いたら、木の柄に差し込みます。穴にアルミビスを差して飛び出た部分をラジオペンチで切り取ります。
「結構硬い!しっかり力いっぱい握って」
ビスが飛び出た部分は金づちで叩いてつぶし留めます。

アルミスプーン⑨アルミスプーン⑩
柄にひもを通し、スプーンの縁(ふち)を紙やすりで磨いたら完成!
「金属を叩いて道具を作るって面白い!時間ギリギリまで叩いて満足のいくものができたよ」「帰ったらすぐに使おう♪」

今回、体験した金属の鍛金作業は当館の自動車館「AA型乗用車のフェンダ加工工程」や自動車事業創造期コーナー「ボデー試作(A1型試作乗用車の誕生)」に展示されています。ぜひ見学してくださいね。