新年明けましておめでとうございます。
本年よりトヨタ産業技術記念館の第7代館長に就任いたしました大洞です。
前館長の飯島修と同様に、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

毎年、日本漢字能力検定協会が公募する「今年の漢字」。昨年、2020年は、第1位が「密」、第2位は「禍」、第3位は「病」となりました。その年の世相を表す漢字の上位すべてが「新型コロナウイルス感染症」に関係するものだったことに、異論を挟む方は少ないと思います。

当館も、感染拡大防止を図るため、昨年2月末から6月上旬まで休館を余儀なくされました。6月11日に再開して以降も、皆様へ感染予防対策へのご協力のお願いや、開館時間の短縮、「3密」回避を目的とした一部予約制の導入などを実施させていただき、現在に至ります。

当館が開館してこの6月で27年を迎えます。折りしも現在の日本の自動車産業には「100年に一度の大変革期」が到来しているとされており、「電動化」「自動化」「コネクティッド」などのCASEと称される革命的なテクノロジーの進化がその引き金となりました。このような時代であっても、豊かな社会づくりをめざすトヨタグループが、「研究と創造の精神」と「モノづくり」の大切さを、次代を担う方々をはじめ、広く社会にお伝えし、社会、経済の健全な発展に役立てていただきたいという当館設立の目的は、いささかも揺らぐものではありません。

コロナ感染症の収束が見通せない状況に怯むことなく、当館は2021年も「研究と創造の精神」と「モノづくり」の大切さを、リアル、バーチャルの両面から、ガイドツアー、企画展の再開などさまざまな取り組みを通してお伝えしてまいります。

感染防止に最大限の注意を払いながら、スタッフ一同、安全・安心で楽しい時間を過ごしていただけますように努めてまいりますので、2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。