米国エリ一社製2500トン鍛造プレス

自動鍛造プレスを導入した、高度成長期のコネクティングロッドの鍛造工程

自動車需要の増大に伴い、生産性の高い自動鍛造プレスを導入。展示機はトヨタ初の自動鍛造プレス(1964年導入、米国エリ一社製2500トン鍛造プレス)で、コネクティングロッドを大量生産した。

コネクティングロッドはエンジン1基に数個使われるところから、自動車生産台数の増加に伴い大量に必要となり、生産性の高い自動鍛造プレスが導入された。
また、鍛造プレスの生産能力向上に伴い、加熱炉は重油焚きから高周波誘導加熱機に置きかえられた。この自動鍛造プレスは、荒地2工程、仕上1工程、バリ抜き1工程の計4工程用の4組の鍛造型を備えている。加熱された鋼材は鍛造ブレスの1打ちごとに、片支持トランスファ(搬送装置)で順次つぎの工程(鍛造型)へと移送される。鍛造型は世界で初めて1型に2個分のコネクティングロッドの形が彫られているため、1打ちごとにコネクティングロッド2個が完成する。1時間当たりの生産個数は720個と、手動に比べ2倍以上の能率を実現した。