1月28日(日)に、「はかせとあそぼ!超軽量金属をつくろう」を開催しました。
講師は、名古屋大学大学院工学研究科 材料バックキャストテクノロジー研究センターの皆さんです。

今回は、金属を使っていろいろな実験に挑戦!水に浮く、衝撃にも強いスゴイ金属を作ります。

_超軽量①_超軽量②
はじめに、金属とは何か、特性や重さなどクイズ形式で楽しく学びました。アルミニウムはとても軽い金属だとわかったところで、最初の実験!

超軽量金属a超軽量金属b
アルミニウムプレートを水の中に入れ、浮くかどうかを確かめます。
「浮くと思ったのに沈んじゃったよ~」「すごく軽いけど、水に浮くほど軽くはないんだね」
もっと軽くするにはどうしたらいいか考えます。“浮き輪”というヒントに・・・
「空気を入れて膨らませればいいんだ!」
例えばお餅のように、物を膨らませるにはガスが出てくるものを中に閉じ込めて熱するとよい、とわかりました。アルミニウムを膨らませる方法や仕組みを聞き、理解が深まったところで2つめの実験!

_超軽量③_超軽量④
アルミニウム粉末と水素化チタン粉末(発泡剤)を混ぜ合わせ固めた金属プレートを加熱して膨らませ、超軽量金属を作ります。防護マスク、防炎手袋、エプロンを着け、いざ、実験開始!先生があらかじめ作っておいた金属プレートをバーナーで熱します。30秒ほどすると・・・
「表面が赤くなってきた!」
さらに30秒、500~600℃になるまで熱し続けると・・・
「すごい!だんだん膨らんできた!」

_超軽量⑤_超軽量⑥
少し焦げ目がつくまで膨らんだら冷まして水に入れます。
「やった♪水に浮かんだ☆」「大成功!」
超軽量金属は中にたくさんの穴があいていること、これをポーラスといい、アルミニウム素材なので“ポーラスアルミニウム”だと教わりました。衝撃吸収に優れた特性があることも学んだら、3つめの実験!

_超軽量⑦_超軽量⑧
見本のポーラスアルミニウムに陶器のコップをたたきつけて、割れるかどうか確かめます。
「すごい!全然割れないよ!」「ポーラスアルミニウムの方がへこんでるよ」
ポーラスアルミニウムは車や飛行機や宇宙船の事故や着陸の衝撃を吸収するために利用されていると教わりました。

_超軽量⑨_超軽量⑩
次は、2種類以上の粉末を混ぜ合わせて新しい物質を作る際、化学反応によって出てくる熱を使って膨らませ、超軽量金属をつくる実験です。粉末を吸い込まないようマスクをして実験開始!アルミニウム、チタン、B4C(たくさん熱を出してくれる粉)の粉末を皆で少しずつ混ぜ合わせます。
「均等になるように、しっかり混ぜよう」

_超軽量⑪_超軽量⑫
混ぜ合わせた粉末を押し固めた塊をバーナーで熱します。ここからは危険なので先生が行い、子ども達は目を保護するサングラスをかけて観察します。30秒ほど熱すると、塊に火が点きじわじわと燃え広がっていきます。さらに1分以上加熱すると・・・
「急に光って、膨らんだよ!」「ものすごい光だね」
発生した熱は1000℃以上と聞き、ビックリ!アルミニウムはロケットの発射燃料にも使われていると教わりました。

_超軽量⑬超軽量金属up
最後は、作った超軽量金属に模様を書き、金具を取り付けてもらいオリジナルキーホルダーに仕上げました♪
今日は、2つの方法で“材料をつくる”実験を行いました。皆、とっても楽しんだ様子♪貴重な体験ができましたね!