4月15日(日)に、「カン!カン!とん!とん!アルミのMY★スプーンをつくろう」を開催しました。
講師は、自動車などの金属部品の加工をしている株式会社加藤数物の加藤さんです。数物という名前は元々数学や物理の教材、黒板で使う大きなコンパスなどを製作していたことからきています。

今回は、鍛金(たんきん)という技法でアルミのスプーンを作ります。
※鍛金
金づちや木づちを使い、金属を叩いて加工する技法。

0415アルミ① 0415アルミ②
まずは、金属の比重実験!紙コップ、麻ひも、クリップ、定規で作った即席の天秤ばかりを使って、3種類のスプーンの重さを1円玉で量りそれぞれの金属の名称を予想します。
「これは8枚だから8g・・・あとは24g、27g!一番軽いのはアルミかな?」
正解は27枚・銅、25枚・ステンレス、8枚・アルミ!見かけは同じでも金属によって重さが違うことが良くわかりましたね。

0415アルミ③ 0415アルミ④
次は、熱伝導の実験!ステンレスとアルミのスプーンの上に氷をのせて溶ける速さを比べます。
「アルミのスプーンの方が速く溶けたよ」「手の体温がすぐに伝わるなんて面白いね」

0415アルミ⑤ 0415アルミ⑥
いよいよ鍛金作業です。まずは、スプーンのすくう部分!アルミ板をたたき台(切り株)の中央、スプーン型に彫られているところに置きます。くぼみに沿って木づちの平らな面で叩き、少しずつ形をつくっていきます。
「ぼこぼこにならないよう、叩く強さや向きを調整しよう」「思いどおりの形にするって難しいね」

0415アルミ⑦ 0415アルミ⑧
次は、柄(え)の部分!たたき台の平らな部分でまっすぐになるように叩いたら、木の柄に差し込みます。穴にアルミビスを差して飛び出た部分を切りとります。金属板を下に敷き、飛び出た部分を金づちでたたいてつぶし留めます。
「ビスが木の中に隠れるようにまっすぐ叩くんだね」「木を叩くと割れちゃうから、やりすぎないよう慎重に!」

0415アルミ⑨ 0415アルミ⑩
最後は、紙やすりで端を丁寧に磨き、ひもをつけたら出来上がり!
「初めて金属を叩いたよ!楽しかった~」「帰ったらこのスプーンでカレーが食べたいな♪」
今回、体験した金属の鍛金作業は当館の自動車館「AA型乗用車のフェンダ加工工程」や自動車事業創造期コーナー「ボデー試作(A1型試作乗用車の誕生)」に展示されています。ぜひ見学してくださいね。