5月19日(土)に、「はかせとあそぼ!レインボーメタルをつくろう」を開催しました。

講師は、名古屋大学 未来社会創造機構モビリティ領域の神本先生です。
※名古屋大学 未来社会創造機構モビリティ領域
名古屋大学の博士が連携(協力)し、新しいエコなモビリティ・移動体(自動車や飛行機、自転車、セグウェイなど)の研究を行うグループ。

今回は、電気と化学の力で金属に色をつける3つの実験を行い、虹色に発色する金属を作ります。

レインボー①レインボー②
まずは、『陽極酸化』という電気的な処理で金属の表面に酸化被膜を作り色をつける方法や、被膜の厚みを変化させ光の干渉によって様々な色に発色させる仕組みなど学びました。
「初めて聞く言葉が多くてちょっと難しいな・・・」
この原理を利用する『陽極酸化処理』は、アルミニウムで覆うスマートフォンの背面ややかんの発色にも用いられていると教わり、子ども達は仕組みが少し身近に感じられた様子。さっそく、より発色がいいチタンを使って実験です!
レインボー③レインボー④
実験①『各電圧の干渉色を調べよう!』
チタンの板をプラス極とマイナス極に接続し電解液に入れ通電させ、電圧ダイヤルを少しずつ回します。
「電圧を上げていくと、プラス極の板の色がどんどん変化していくよ!」「黄色からオレンジ・・30ボルトで青色になった!」
電圧が高いほど酸化被膜が厚くなり色が変化するとわかり、虹やシャボン玉も同じ原理で色が違って見えると教わりました。実験で得られた5~30ボルトでの干渉色は、色見本として後の実験に使用します。
レインボー⑤レインボー⑥
実験②『干渉色でレインボーメタルを作ろう!』
電圧ダイヤルを最大まで回し、電流値は0.1アンペア程にして通電させます。電解液の中でチタンの板の色が変わり始めたら、板を少しずつ引き上げていきます。
「きれいなグラデーションになった☆」「レインボーメタル、完成!」
電気が流れる時間が長いほど酸化被膜が厚くなり色が変化するとわかりました。
レインボー⑧レインボー⑦
実験③『陽極酸化でシルエットをつくろう』
色見本からチタン板の背景色を決めたら好きなシールを貼り、電解液に入れ通電させます。背景色に合わせたボルト数で陽極酸化を行い、シールをはがすと・・・
「シールの部分がはっきりシルエットになってる!」
同じようにボルト数の高い色から低い色の順に陽極酸化を行いながらシールをはがしていくと、色見本どおりの色で模様をつけた『カラーメタル』の完成♪
レインボー⑩-3レインボー⑩-2
「ペンキや絵の具で色を塗らなくても、色がつけられるって面白い!」「オリジナルデザインのレインボーメタル、しおりに使うよ♪」
今日は楽しく実験を行いながら「陽極酸化」についてしっかり学ぶことができました。様々な技術に応用されていることも教わりましたね。ぜひ身の回りでも探してみてください☆