8月5日(日)に、「はかせとあそぼ!花から太陽電池をつくろう!」を開催しました。
講師は、結晶材料工学分野の研究をされている名古屋大学 工学研究科 鳥本研究室のみなさんです。

今回は、花や果物などの色素を使って光を電気エネルギーに変換する色素増感太陽電池を作ります。

太陽電池WS①太陽電池WS②
“太陽からの光を色素が吸収すると電子が放出され、その電子が酸化チタンを通って電気が流れる”という太陽電池の仕組みや、色素の構造などについて学んだ後、作業スタート!バラの花びら、ブルーベリーの実、ぶどうジュース、緑茶などから2種類を選び、乳鉢に入れてつぶしたりお湯で溶かしたりして色素を抽出します。
「ふりかけの“ゆかり”、カレー粉もあるよ」「バラの花びら、しっかりつぶして・・・キレイな赤い色素とれた♪」

太陽電池WS③太陽電池WS④
マイナス極となる酸化チタン付導電性ガラスをプラスチックケースに入れ、色素をつけたら30分くらい浸しておきます。プラス極となる酸化チタンが付いていない導電性ガラスは、まっ黒になるまで鉛筆で塗りつぶします。

太陽電池WS⑤太陽電池WS⑥
ピンセットで酸化チタン電極を取り出し、色素がしっかり吸着されているかチェック!問題なければ水ですすぎ水分をふき取り、電極の色の変化を観察します。
「バラは赤色から少し紫色っぽく変化したよ」「ハイビスカスは黄色から紫色になった!」
乾くまで待つ間、ガラスに鉛筆で色素の名前を書いておきます。

太陽電池WS⑦太陽電池WS⑧
酸化チタンの面と鉛筆で塗りつぶした面を両面テープで貼り合わせます。うがい薬をスポイトを使ってテープを貼っていない部分から入れます。
「こぼさないようゆっくりと・・・」「空気が入らないよう気を付けよう」
全体に浸み込むまで入れ、はみ出したうがい薬をペーパータオルでふきます。すき間にマニキュアを塗り、うがい薬が漏れないようにしたら太陽電池の完成!

太陽電池WS⑨太陽電池WS⑩
いよいよ外に出て実験!太陽電池に電圧計をつなぎ電圧を測ります。
「太陽に向けると電圧が高くなった!」「“ゆかり”195mV、バラ350mV・・・」「こっちのバラは270mV」
電圧は使う色素の違いだけでなく、同じ色素でも色素の吸着度合によって違いが出ると教わりました。
続けて電子オルゴールを鳴らす実験です!近くの子と太陽電池を直列につなぎ耳を近付けます。
「2個つなげても鳴らないね」「3個でもダメだ~」
さらに太陽電池を増やしてみました。
「聴こえた!ハッピーバースデーの曲だね♪」「直列でたくさん電池をつなぐとパワーアップして音も鳴らせるんだ」

太陽電池WS⑪太陽電池WS⑫
最後は、クイズにチャレンジ!その中で“石油を使えるのは大体あと50年くらい、総電力のうち太陽光発電の割合は今はほんの少し”だとわかりました。将来、もっと多くの太陽エネルギーや自然エネルギーを利用できるようになると良いですね!