11月4日(日)に、「音のふしぎ!パンフルートをつくろう」を開催しました。

講師は、NPO法人 テクノプロスの方々です。
※テクノプロス・・・トヨタグループの研究者集団である(株)豊田中央研究所のOBを中核とする技術支援チーム

今回は、実験を通じて音の秘密を解き明かし、パンフルートを作ります。
※パンフルート・・・1本のパイプで1つの音の高さが出せるようにして、音階状に束ねた管楽器。

パンフルート①パンフルート②’
はじめに、のどに指を当て声を出したり、スピーカーの上に発泡スチロールのビーズを乗せて音楽を鳴らすとどうなるか実験!
「指先にのどのふるえを感じるよ」「ビーズがポコポコと飛び跳ねてる!」
物がふるえると音が出ることを体感し、また“物がふるえるとその近くの空気がふるえて音になる“と教わりました。

パンフルート③パンフルート④
次に、長いバネを揺らす実験などを観察し音の波について学びました。
「音の波は縦波、でも少しわかりづらいな・・・」
オシロスコープが登場!そのまま観察することは難しい縦波を電気の波に変えて、横波として観察します。
※オシロスコープ・・・電気信号の波形を表示する計測器

「ほんとだ!音が波の形になって見える」

パンフルート③’パンフルート⑤
続いて、代表の子どもが“あ・い・う・え・お”と発声した波形をオシロスコープで観察!
「それぞれ波形が違うんだ、面白い☆」
もう1人が同じように発声した波形も観察し、同じ言葉でも人によって波形が違うとわかりました。

パンフルート⑥パンフルート⑦
最後に、長さの異なる紙の筒を耳に当て、音を聞き比べる実験!
「短い筒だと高い音、長い筒だと低い音が聞こえるよ」
これは波の性質の1つである共鳴と教わり、その様子を目で見て理解するため“クントの実験”を観察しました。しっかり音について理解できたところで、いよいよ共鳴を利用した楽器“パンフルート”の製作!

パンフルート⑧パンフルート⑨
塩ビパイプ(長1本、短7本)を組み立て冶具に横1列に並べます。パイプの列がずれないように布テープを巻き固定し、側板を貼りつけます。講師に電動のヤスリでパイプの端を滑らかにしてもらいます。 

パンフルート⓾’パンフルート修正1
7本の極太ストローにプラグを入れたら、ストローの端に合わせてスペーサーを貼り付けます。短い塩ビパイプにストローを差し込み、竹の棒に目盛りを書き込んだ音階ゲージを使ってプラグの位置を調整したら完成♪

パンフルート⑬パンフルート⑭
講師に吹き方のこつを教わりながら、さっそく吹いてみます。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド~♪
「なかなか音が出ないよ」「ストローの中に上手に空気が入るように・・・」「だんだんいい音が出るようになった」「音がちょっと合ってない気がする。少しプラグの位置を調整してみよう」
最後に全員で合奏!優しい音色が鳴り響きました。

パンフルート⑮ パンフルート⑯
ワークショップ終了後、特別展示室にて開催のトヨタコレクション企画展『100年前のオーディオ~蓄音機が変えた音楽の愉しみ~』を見学しました。当館の学芸員の特別解説を聞き音楽の歴史や蓄音機の仕組みを学んだり、蓄音機による名曲コンサートを楽しみました。音についての理解がさらに深まりましたね♪