2月23日(土)に、「金属を溶かして“いもの”をつくろう」を開催しました。
講師は、新東工業(株)の皆さんです。
※新東工業(株)
トヨタグループの創始者である豊田佐吉を助け、鋳造(ちゅうぞう)職人として働いていた久保田長太郎が久保田鋳造所を発足し、その後、久保田製作所、新東工業(株)へと発展。現在は世界トップレベルの鋳造設備メーカーとして、日本のモノづくりを支えています。

今回は、豊川市のゆるキャラ“いなりん”をかたどった鋳物(いもの)を作ります。

鋳物全景0223いもの②
はじめに、鋳物とはどういうものか説明を聞きました。
「“いもの”って言葉を初めて知ったよ」「マンホールのふたや蛇口も鋳物なんだ。少しビックリ!」
続いて、自動車館でエンジンシリンダーブロックの鋳造工程などを見学した後、製作スタート!

0223いもの③0223いもの④
まずは、親子ペアで砂型を作ります。いなりんの模様(体の前側・後ろ側)をつけた模型にそれぞれ木枠をのせます。砂を木枠の中にパラパラとほぐしながら入れ、しっかり押し固めます。
「さらさらじゃないんだ・・・しっとりひんやりしてる」「結構、力がいるな。体重をかけて力いっぱい固めよう!」
砂を入れては押し固める作業を繰り返し、四隅まで隙間なく詰めていきます。木枠からあふれるまで詰めたら、かき棒で木枠の高さに合わせて平らに整えます。

いものとんかち0223いもの⑤
模型と木枠がはずれないようしっかり持ってひっくり返します。ハンマーで軽くたたいて模型を慎重に取り外します。
「わぁ、いなりんの形がきれいにでき上がってる!」
2つの型をずれないように重ね合わせたら、砂型の完成!

0223いもの⑦0223いもの⑧
ここからは金属が高温になるため講師が行います。作業の様子は透明なついたて越しに見学!まず、ホワイトメタル(すず、アンチモン、銅を混ぜたもの)を350~380℃くらいに熱して液状にし、湯口(ゆぐち)から砂型に流し込みます。上下の枠が分離しないようカエル型の重しをのせます。冷却が済んだらいよいよ木枠をはずします。
「ドキドキ・・・」「いなりんが出てきた!銀色に光ってる☆」
砂を落として余分な部分を切り落とし、バリ取りをしてもらいます。仕上げに紙やすりをかけたら完成!

0223いもの⑨0223いもの⑩(名前なし)
「超楽しかったー!!また作りたいな」「砂の型から金属の形ができるのはすごい!」「展示のほうの金属加工コーナーを見て、とても興味があったので参加できて良かった」
普段はできないとても貴重な体験ができましたね。会場(創造工房)のG型自動織機加工機コーナーには、久保田長太郎が自動織機量産のために製造した国産初の鋳型造型機が展示されています。こちらも是非、見学してください。