ミュージアムの新しい可能性を探る

トヨタ産業技術記念館 館長の大洞和彦です。

北海道大学大学院の博物館学研究室は、ミュージアムについて先駆的な研究と実践を行い、多くの優秀な研究者や実践者を輩出している組織として、以前から個人的に注目していました。その研究室が、2022年度から3年間のプログラムとして取り組んでいるのが「プラス・ミュージアム・プログラム」です。

博物館や美術館など社会教育に資する施設の総称がミュージアムですが、従来の調査・研究や展示、教育・普及などに加えて、現在では観光やまちづくり、人々の幸福や社会包摂などへの貢献が求められています。他分野との連携・協働が不可欠となっている中で、社会的課題解決の結節点としてのミュージアムを実現するための人材の育成を、このプログラムは目指しているわけです。                                                                                                                                                 

2年目となった2023年度では、ミュージアムと観光の関わりを評価する少人数制のワークショップも行われ、私も縁あって昨年から参加させていただきました。そこでは、ミュージアムには時間軸と空間軸の中で、関わりのある人ならびに所在する地域の両方を変化させ、社会の持続可能性に貢献できるという学びを得ることができました。2024年度には3年目のプログラムが行われる予定です。興味のある方は、下記のウェブサイトをフォローしてみたらいかがでしょうか。

 

北海道大学「プラス・ミュージアム・プログラム」

https://www.let.hokudai.ac.jp/general/plusm