2月15日(日)に、「大工にちょうせん!折りたたみ椅子をつくろう」を開催しました。

講師は、愛知県建設組合連合、愛知建連技能専門校の方々です。
※愛知建連技能専門校・・・優秀な建設技能者を育成する認定職業訓練施設

今回は、子ども達の憧れる職業の1つである「大工」を体験し、木のぬくもりあふれる折りたたみ椅子を作ります。
親子ペアのプログラムですが、講師の指導のもと、ほとんどの作業を子ども達自身で行います。作業台の上には、大きさの異なる様々な木材や、必要な工具が置かれており、期待と不安で胸が高鳴ります。


0215椅子① 0215椅子②

制作に入る前に、「カンナ」「ノコギリ」を使って実際に木を切ったり、削ったりする作業を1人ずつ体験しました。
カンナがけは難しそうに見えますが、講師のお手本通りに体ごと後ろに移動しながら削ってみると、意外に上手くいきましたね。削りカスが長いカツオ節みたいです。ノコギリの使い方も、自然にコツが身に付きました。切り出した木材にドリルで穴をあけてもらうと、あっという間に立派な「手作りペン立て」が出来ました。


0215椅子③ 0215椅子④
0215椅子⑤ 0215椅子⑥

いよいよ折りたたみ椅子の製作開始です。A材~I材まで9種類ある木材部品は、間違えないように仕分けをしておきます。
まずは椅子の脚(内側)をつくります。差し金で寸法を測りながら指定の箇所に鉛筆で線を引き、脚材をピッタリと組み合わせて穴にビスを打ち込んでいきます。インパクトドライバーを使うと、ビスが穴に吸い込まれていくような感じで気持ちいいですね♪


0215椅子⑦ 0215椅子⑧
0215椅子⑨0215椅子⑩'

続いて、同様に椅子の脚(外側)をつくります。脚(外側)は少し幅が広いため、脚(内側)がちょうどスッポリと中にはまる大きさです。2つの脚をクロスさせる中心の穴にボルトを通し、ナットで締めて連結させれば、折りたたみ可能な脚が出来上がります。


0215椅子⑪ 0215椅子⑫
0215椅子⑬ 0215椅子⑭

次は、天板部分の製作です。6本の天板材に目印となる下書きをしたら、インパクトドライバーの先を2.3㎜のドリルに付け替え、釘を打つための穴をあけていきます。穴の数は全部で40箇所!ずれないように慎重に作業を進めます。
すべての穴があいたら、天板を支える2本の木材を垂直に配置し、上から天板に釘を打ちこんで接合していきます。


0215椅子⑮ 0215椅子⑯
0215椅子⑰ 0215椅子⑱

天板は1本ずつ均等にすき間ができるように、あて木をはさんで幅をしっかり調整します。
トントン!カンカン!釘をまっすぐ打ち込むのはなかなか難しいですが、慣れてくると無駄な動きがなくなり、真剣な眼差しで黙々とトンカチを振ります。さらに、コの字型にビス止めした木材を天板裏面に接合するため、正確な箇所に配置し、これも天板の上から釘打ちをしていきます。
最後に、椅子の脚(外側)と天板部分をボルト・ナットで連結させれば、折りたたみ椅子の完成です!


0215椅子⑲'2015椅子天板釘
0215椅子⑳ 0215椅子⑳”

脚(内側)の上部が天板裏面(コの字の部分)で止まるようにして床に立てると、椅子はきちんと安定します。座り心地も抜群♪ 夏にはバーベキューでも活躍しそうですね!
クロスしていた脚を折りたたむと、余分なスペースなくコンパクトにまとまり、持ち運びや収納にとても便利です。みんな嬉しそうに自分の作品を持ち帰りました。


0215椅子⑳”’ 0215椅子⑳””

ワークショップ終了後は、館内の特別展示室へ移動し、開催中の竹中大工道具館開館30周年記念巡回展「日中韓 棟梁の技と心」の見学をしました。特別に解説員の方からお話を聞くことができ、日本の大工技術の素晴らしさや、中国・韓国との建築文化の違いなどについて、実際に建築模型や大工道具などを見ながら勉強しました。「日本のカンナは引いて削りますが、中国や韓国のカンナは押して削るんですよ」
興味津々の表情で話にうなずく子ども達。素敵な作品はもちろん、たくさんの知識や経験を得られたことに大満足の様子でした。


0215椅子⑳””’ 0215椅子⑳”””