お知らせ
七宝焼きのアクセサリーをつくろう
4月11日(土)に、「七宝焼きのアクセサリーをつくろう」を開催しました。
講師は、日陶科学株式会社の佐宗真由美さんです。
今回は、金属の上に重ねた絵の具が800℃で焼くとあっという間にガラスになる釉薬のひみつを体験しながら、素敵なアクセサリーを作ります。
はじめに見本を見ながら、絵の具を塗る銅板の形と最後に取り付けるアクセサリー部品を決めます。
次に、絵の具の塗り方を教わります。使用するのは七宝絵の具。色のついた細かいガラスの粉のようなもので、水とフノリを混ぜて使う特殊な釉薬です。
※フノリ(布海苔、布糊)・・・海藻の一種。煮溶かしペースト状にして使う。
「塗り残しがあると、ひび割れてしまいます。銅板の縁までしっかり塗ること。色を変える時は筆を良く洗いましょう。」
先生の手元をじっくり見学し塗り方のコツをしっかりと覚えたら、いよいよ製作開始です!
ドキドキしながら自分の好きな色を塗っていきます。銅板の大きさは1~3センチ。ムラが出たり、はみ出したりしないよう慎重に・・・細かい部分はほんの少しずつ筆を動かしながら、丹念に絵の具をのせていきます。
絵の具が塗れたら、今度は800℃でも溶けない特殊なビーズやガラスの粒をのせていきます。焼いた後の仕上がりを想像しながらビーズの配置やガラスの大きさを工夫し、自分なりのデザインを作っていきます。
作業が終わったら、作品を入念にチェックします。塗り残しは上から見てもわからないので、横から見ます。最後は先生に見せ、問題があれば修正してもらいます。
次に、作品を炉の上に載せてよく乾燥させます。充分に乾燥したら、800℃の炉に入れて焼成していきます。
焼成は約3分です。炉から取り出した作品の表面は、ツルツル、ピカピカに☆
わくわくしながら出来上がりを待っていた子ども達。絵の具のガラス粉が高温で溶け金属に貼りつき、ゆっくり冷えてガラス質に変化する様子を観察し、釉薬のひみつがよくわかりました。
作品が完全に冷めるまでの間に七宝焼きクイズ!七宝焼きの歴史や製作工程について、楽しく学びました。
古くは紀元前エジプトで作られたツタンカーメン王の黄金のマスクや、なんと当館に展示の「トヨダAA型乗用車」「G1型トラック」のエンブレムに七宝焼きが使われていること。日光や水にも強く、その輝きは長い間ほどんど変わることはないと知り、ますます七宝焼きに興味がわいた様子です。
最後に、選んでおいたアクセサリー部品を付けてもらい完成です♪ 色の組み合わせや、配置によって個性豊かなアクセサリーに仕上がりました。「七宝」の名の通り、まるで宝石のような輝きに大満足の子ども達でした。