6月13日(土)、6月14日(日)に「エンジン分解組付教室」を開催しました。

講師は、清須市にある専門学校“トヨタ名古屋自動車大学校”で、実際に自動車の構造や整備を教えている先生方です。 

今回は、1990年代のスターレットやカローラⅡなどのトヨタの自動車に搭載されていた、本物の4Eエンジンを使用し、親子2組で1台のエンジンを分解、組み付け、始動させるまでを体験します。
パートナーを組むのは、隣の席に座った親子です。まずはお互いに自己紹介。初対面で緊張気味の子ども達でしたが、次第に笑顔になり、すっかり打ち解けた様子です。

0613エンジン講師全景0613エンジン自己紹介
 

作業の前に、当館の自動車館2階にある展示を見学しました。エンジンがどのようにしてエネルギーを作り出し車を動かすのか、先生から説明を受けます。燃料を爆発させ、その圧力を動力に変えるというエンジンの仕組みを学びました。
会場に戻り、軍手とアームカバーをつけ、いよいよ分解作業開始です!講師のお手本を見ながら一つずつ確実に作業を進めます。

0613エンジン見学0618エンジン講師見本
 

工具箱を開けると、いろいろな種類・サイズの工具が入っています。T型レンチ・電動インパクトレンチなど、初めて聞く名前の工具がずらり。どの工具を使えば良いのか、先生のお手本をよく思い出して・・・2人で協力しながら作業に取り組みます。

0614エンジン工具箱0614エンジンベルト
 

ヘッドカバーをはずし、タイミングベルト、ギヤ、カムシャフトを順番に取り外します。重量のあるシリンダーヘッドの取り外しは大人と一緒に行いますが、ほとんどの作業を子ども達自身で進めます。ボルトを1つはずすのもかなり力がいり、一苦労・・・。
「腕だけでなく、体ごと上手に力を使いましょう。」
部品ははずした順に作業台に並べていきます。
続いてエンジンを90度回転させ、オイルストレーナー、ピストンを取り外していきます。

0614エンジンカムシャフト緩めCIMG32240614エンジンカムシャフト緩め20614エンジンシリンダーヘッドはずし0614エンジン部品類CIMG3250
 

ピストンはガソリンが爆発するエネルギーを受けて高速で上下動し、自動車を動かす原動力になる大事なパーツ。1人がハンマーの柄で上からたたき、下に落ちてきたピストンをもう1人がキャッチします。二人の息もピッタリ!外したピストンを手に、笑顔で記念撮影です♪

0614エンジンピストンはずす【加工後】0613エンジン記念
 

昼食をはさみ、午後からは組付作業です。外した時と逆の順番で取り付けていきます。
「ボルトやネジは締め付けすぎると折れてしまいます。力加減に注意しながら、正しく工具を使いましょう。」
作業完了まであと少し。気を抜かず、ていねいに作業を続けます。だんだん元のエンジンの形になってきました。

0613エンジンシリンダーヘッドのせる0613エンジンカムシャフトしめる0614エンジン位置合わせ0614エンジンヘッドカバーつける
 
 

最後の部品を組み付けたら、作業完了。いよいよエンジン始動です!みんなの前で1台ずつ順番に、組み付けた本人がエンジンを掛けていきます。エンジンを掛ける時は、安全のため周りにいる人に必ずかけ声をかけます。
「エンジン始動します!」 「エンジン始動よーし!」
みんなが見守る中、ドキドキしながらキーを回すと、ブル!ブルルンッ!大きなエンジン音が響きわたりました。続くすべてのエンジンが掛かり、皆、拍手です!

0614エンジンかける0614エンジンラスト
 

重いエンジン、固く締まったボルトなど、大変な事もいろいろありましたが、チームで協力して取り組みやり遂げることができました。貴重な体験ができましたね。作業開始から4時間半。みなさん、お疲れ様でした!