お知らせ
2026年1月の館長コラム
2026.1.1
継承と進化を「本物」で物語る
トヨタ産業技術記念館 館長の大洞和彦です。
新しい年を迎えました。2026年は、豊田自動織機製作所(現在の豊田自動織機)の創立100周年にあたります。1926年に行われた同社の創立総会は、名古屋の豊田紡織本社(現在のトヨタ産業技術記念館)で開催されました。発明家・豊田佐吉翁の20年以上に及ぶ研究努力の成果は、長男である喜一郎氏と仲間によって「G型自動織機」に結実し、新会社での量産・量販の成功が自動車事業への進出につながりました。
自動織機は、まず豊田紡織の修繕工場で試作機を製作し、次いで完成モデルのG型自動織機を小規模な別の修繕工場で一貫生産しました。その後、新会社の新設織機工場で月産300台の量産を実現し、さらに月産1,000台に拡充しました。このように、生産技術の習熟を図りながら、段階的に生産能力を拡充していく方法は、その後の自動車事業にも継承されています。
当館では、この流れを繊維機械館から自動車館にかけて実演や解説によって分かりやすくご紹介しています。トヨタグループの創業期から現在までのモノづくりについて、その継承と進化を「本物」の展示によってストーリーとしてご説明できるのは、喜一郎氏の生誕100年(1994年)にトヨタグループ発祥の地に開館した当館の大きな特徴と言えます。
開館32年目のトヨタ産業技術記念館を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
(参考資料:「トヨタ自動車75年史」2013年3月、p21-.24)

創業期の豊田自動織機製作所正門(画像提供:トヨタ自動車)
