5月22日(日)に、「はかせとあそぼ!金属めっきにちょうせん!」を開催しました。
講師は、名古屋大学 未来社会創造機構モビリティ領域の神本先生です。

はじめに、「めっき」について説明を聞きました。「めっき」とは、ものの表面に薄い金属の膜をつくる技術のこと。さび防止や、装飾などの目的で幅広く使われています。めっきの方法はいろいろありますが、今回は、「電解ニッケルめっき」と「無電解ニッケルめっき」を体験します。

メッキ①メッキ②

ゴーグルとゴム手袋をつけ、「無電解ニッケルめっき」の実験開始!
好きな文字のプラスチックビーズを選び、針金に通します。表面に付着している指紋などの汚れを脱脂溶液で取り除き、めっきの密着性を高めるコンディショナーに浸した後、水洗いします。

メッキ③メッキ④

40度くらいに熱した3つの溶液に順番に浸けていきます。
「ビーズのまわりから泡がでてきたよ。」「表面がだんだん銀色に!」
溶液中で化学反応が起こり、水素ガスが発生、ビーズの表面にはニッケル被膜がつくられました。

メッキ⑤メッキ⑥

「電気を通さないものにもめっきできるんだ。」「化学反応でめっきできるのは、面白いね!」
めっきされたビーズを1つずつ針金から抜き取ります。めっきしていないビーズと組み合わせて糸に通し、オリジナルストラップ完成♪

メッキ⑦メッキ⑧

次は、「電解ニッケルめっき」の実験です。
銅板に、好きな形のシールを貼ります。テープに文字や模様を下書きし、その部分をカッターで切り取って銅板に貼り、オリジナルデザインに挑戦する子も・・・「シールがはがれないよう、しっかり貼ろう!」

メッキ⑨メッキ⑩

ニッケル溶液に銅板を浸け、2分間、電気を流します。よく水洗いした後、シールをはがします。
「シールを貼らなかった部分は銀色に変わったよ。不思議だね!」
溶液中のニッケルイオンは銅板の表面で還元され、ニッケル被膜がつくられます。シールを貼った部分には電流が流れず、反応が起こらないため、めっきされません。銅板にきれいな模様をつけることができるのです。

メッキ11メッキ12

今回は、実験を通じて科学の不思議に触れることができました。めっきはバンパやフロントグリルなど、当館に展示されている自動車部品にも数多く利用されています。他にもどんなものがあるか、探しながら見学するのも面白いですよ☆