お知らせ
2026年2月の館長コラム
2026.2.1
未体験ゾーンへ ~初代ソアラの時代~
トヨタ産業技術記念館 館長の大洞和彦です。
今から45年前の1981年2月、「スーパーグランツーリスモ」を標榜する新型車がトヨタから発表されました。「未体験ゾーンへ」というキャッチコピーのもと、最上級グライダーを意味する「ソアラ(SOARER)」と名付けられたこの新型車は、瞬く間に人気を集め、あらゆる世代が憧れるクルマとなりました。
当時私は大学1年生で、運転免許を取得するために教習所に通っていた頃でした。クラウンやセドリック(日産)、グロリア(同)といったセダンタイプの教習車で練習していた私にとって、初代ソアラ(MZ11型)は別世界の乗り物に見えました。「いつかは…」と思った学生時代、卒業後にトヨタに入社し、十数年経って3代目のソアラ(JZZ31型)を購入したことは、今となっては懐かしい思い出です。
デザイナー出身のチーフエンジニアが開発の指揮を執り、新開発の直列6気筒ツインカムエンジンや日本で初めて指針のない計器盤を採用するなど新技術・新機構を満載した初代ソアラは、国内でクルマが最もキラキラしていた1980年代を代表する車種だったと感じます。初代ソアラは当館の自動車館で常設展示中です。クルマのコモディティ(一般商品)化が懸念される昨今、エンジニアが情熱を傾けてきた開発技術の変遷を、当館ではこれから積極的に紹介していきたいと考えています。

初代ソアラ(1981年、画像提供:トヨタ博物館)
