1月31日(土)、2月1日(日)に「エンジン分解組付教室」を開催しました。

講師は、清須市にある専門学校“トヨタ名古屋自動車大学校”で、実際に自動車の構造や整備を教えている先生方です。

はじめに、プログラムの流れや分解・組付けするエンジンの説明を聞きました。使用するエンジンは、1990年代のスターレットやカローラⅡなどのトヨタの自動車に搭載されていた、本物の4Eエンジンです。
隣の席に座った親子どうしが、1台のエンジンを分解、組み付け、始動させるまで一緒に体験します。初対面で少し緊張していた子ども達も、お互いに自己紹介をすることで少し打ち解けた様子です。


1501エンジン①1501エンジン②

作業の前に、エンジンの仕組みについて理解するため、当館の自動車館にある展示を見学しました。エンジンがどのようにしてエネルギーを作り出し車を動かすのか、先生から説明を受けます。燃料を爆発させ、その圧力を動力に変えるという仕組みを知り、ますますエンジンに興味がわきます。
会場に戻り、軍手とアームカバーをつけたら、いよいよ作業開始! ドキドキしながらヘッドカバーをはずすと、様々な部品がギュッとつまったエンジンの中身が顔を出します。


1501エンジン③ 1501エンジン④

作業は1つずつ、講師のお手本を見ながら確実に進めていきます。T型レンチ・電動インパクトレンチなど、普段は使わない工具を手にして、気分は自動車整備士! 正しい使い方をきちんと理解し、ケガなどがないように気をつけます。
タイミングベルト、ギヤ、カムシャフトを順番に取り外し、作業台の上に並べていきます。
「カムシャフトは、取り付けられていたのと同じ並び方で、キレイに並べておいてね!」
部品を取り外すたびに、みんな興味深くエンジンを覗きこみます。


1501エンジン⑤ 1501エンジン⑥ 1501エンジン⑦ 1501エンジン⑧

かなり力がいる作業もあり、講師や保護者の方が時々フォローに入ったりもしますが、ほとんどはペアとなった子ども達自身で行います。
「せーので一緒に力をいれよう」
互いに声をかけあい、協力しながら作業を進めることを体験します。
続いてエンジンを90度回転させ、オイルストレーナー、ピストンを取り外していきます。


1501エンジン⑨1501エンジン⑩

「ピストンを外す作業も、二人で協力してね!」
一人がピストンをハンマーで軽くたたき、もう一人はそれを下で受け取ります。ピストンはガソリンが爆発するエネルギーを受けて高速で上下動し、自動車を動かす原動力になる大事なパーツ。高速道路を走っている時は、なんと1秒間に100往復というスピードで上下動を繰り返します。
普通はなかなか見ることができない部品であるピストンを手にして、笑顔で記念撮影です♪


1501エンジン⑪ 1501エンジン⑫

昼食をはさみ、午後からは組付作業です。外した時と逆の順番で取り付けていきます。
ボルトやネジは強く締め付けすぎると破損につながるので、力加減に注意します。工具を使う手つきも慣れてきた様子で、自分が触っているエンジンに少しずつ愛着がわいてきたように見えます。
組付けが完了したら、いよいよエンジン始動です!


1501エンジン⑬ 1501エンジン⑭
1501エンジン⑮ 1501エンジン⑯

みんなの前で1台ずつ順番に、組み付けた本人がエンジンを掛けていきます。エンジンを掛ける時は、安全のため周りにいる人にかけ声をかけます。
「エンジン始動します!」 「ハイ!」
ドキドキしながらキーを回すと、ブル!ブルルンッ!大きなエンジン音が響きわたりました。みんなの表情が笑顔になり、一同拍手♪ 5台全てのエンジンが掛かり、ホッとひと安心です。


1501エンジン⑰ 1501エンジン⑱

作業開始から約4時間半、素晴らしい集中力でやり遂げました。本当に貴重な経験ができましたね☆
お疲れ様でした!